「後屈」とは、身体を後ろに反らす動きのことです。
ヨガやピラティスで身体を反る動き、姿勢を良くしようとして胸を開く動き、立った状態で上体を後ろに倒す動きなども、後屈動作の一つです。
この後屈は、単純に「腰を反る動き」ではありません。
本来は、胸まわり、背骨全体、骨盤、股関節、体幹の筋肉が協調して働くことで、腰に負担を集中させずに行う動きです。
しかし、現代の生活ではパソコン作業やスマートフォンの使用が多く、前かがみの姿勢で過ごす時間が長くなりやすいです。
その影響で、胸まわりや背骨が動きにくくなり、後屈が苦手になっている方は少なくありません。
実際にセッションでも、
・後ろに反ると腰だけが折れるように動く
・後屈すると腰が詰まる、痛い
・胸を開こうとしても首や腰に力が入る
・姿勢を良くしようとすると疲れる
このような方は多くいらっしゃいます。
この場合、必要なのはただ腰を柔らかくすることではありません。
胸まわりを動かす。
骨盤や股関節を使いやすくする。
体幹で腰を支えられるようにする。
その上で、背骨全体をなめらかに動かす。
後屈を改善するには、腰だけではなく、身体全体の使い方を整えることが大切です。
なぜ後屈で腰が痛くなるのか?
後屈で腰が痛くなる方は、腰が弱い、腰が硬いというだけではなく、他の部分がうまく使えていない可能性があります。 特に関係しやすいのが、胸まわり、股関節、骨盤、腹筋群です。 例えば、胸まわりが硬くなっていると、背中の上の方が伸びにくくなります。 その状態で身体を後ろに反らそうとすると、本来動いてほしい胸まわりではなく、腰ばかりが動いてしまいます。
また、股関節の前側が硬くなっている方も、後屈で腰に負担がかかりやすくなります。 股関節が伸びにくいと、骨盤や脚の動きが出にくくなり、その分を腰で補おうとしてしまうからです。 さらに、腹筋群の働きも大切です。 後屈では、腹筋はただ縮むだけではなく、身体が反りすぎないようにブレーキをかける役割もあります。 このコントロールが弱いと、後屈した時に腰が抜けるような動きになりやすくなります。
つまり、後屈で腰が痛いからといって、
腰だけを揉む。
腰だけを伸ばす。
腹筋だけを鍛える。
これだけでは不十分な場合があります。
大切なのは、
・胸まわりは動いているか
・股関節は伸びているか
・骨盤をコントロールできているか
・腹筋で腰を支えられているか
・首や腰だけで代償していないか
このように、後屈を身体全体の動きとして見ることです。
姿勢と後屈はセットで見ることが大切
後屈を評価する時は、「どれくらい反れるか」だけを見るわけではありません。
どこから動き始めるか。
どこが動いていないか。
どこで痛みや詰まり感が出るか。
首や腰でごまかしていないか。
こういった動きの質を見ることが大切です。
例えば、立っている時に骨盤が前に出て、上半身が後ろに残るような姿勢の方がいます。
いわゆるスウェイバック姿勢に近い状態です。このような姿勢では、立っている時点で腰に負担がかかりやすく、後屈した時にも腰だけで動きやすくなることがあります。
反対に、胸まわりは動きにくく、首だけが上を向いたり、腰だけが強く反ったりすることもあります。
だからこそ、後屈を見る時は、止まっている姿勢と実際の動き方をセットで確認します。
ただ大きく反れれば良いわけではありません。必要な場所が動き、負担をかけたくない場所にストレスが集中していないかを見ることが重要です。 特に腰痛がある方の場合、「もっと反りましょう」と無理に動かすことはおすすめできません。 まずは痛みの出ない範囲で、どの部分が動きにくいのか、どの部分が頑張りすぎているのかを確認します。 その上で、呼吸、胸まわりの可動性、股関節の動き、体幹のコントロールなどを段階的に整えていきます。 後屈は、姿勢や身体の使い方が表れやすい動きです。 だからこそ、姿勢改善や腰痛予防を考えるうえでも大切なチェックポイントになります。
後屈を改善するために大切な流れ
後屈を改善する時に、いきなり腰を大きく反らせる必要はありません。 むしろ、腰に痛みや詰まり感がある方ほど、低負荷でコントロールしやすい動きから始めることが大切です。 まずは呼吸を整え、肋骨や骨盤の位置を感じやすくします。 次に、胸まわりや股関節を動かしやすくします。 その上で、腹筋やお尻、もも裏などを使いながら、腰だけに頼らず身体を支える練習をしていきます。
例えば、 ・呼吸エクササイズ ・胸まわりのストレッチ ・股関節前側のストレッチ ・ヒップリフト ・デッドバグ ・背骨を一つずつ動かすエクササイズ ・ピラティスマシンを使った低負荷のコントロール練習
このような種目を、身体の状態に合わせて組み合わせます。
大切なのは、きつい運動をたくさん行うことではありません。自分の身体をどこまでコントロールできているか。腰ではなく、胸まわりや股関節も使えているか。痛みなく動ける範囲で練習できているか。ここを確認しながら進めることです。
もちろん、強い痛み、脚のしびれ、力が入りにくい、感覚が鈍い、排尿・排便の異常、夜間も強く痛むなどがある場合は、無理に運動で改善しようとせず、医療機関で確認することが大切です。
後屈は、ただ腰を反らせる動きではありません。
胸まわり、骨盤、股関節、体幹が協調して働くことで、腰に負担を集中させずに動くことができます。
当向日市パーソナルジムFITCIRCLEでは、姿勢や動きのクセを確認しながら、無理に形を作るのではなく、身体を正しく使える状態へ整えていきます。
「姿勢を良くしたい」
「後屈すると腰が痛い」
「胸を張ると腰に力が入る」
このような方は、まず身体の使い方から一緒に見直していきましょう。
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