「水は1日2L飲んだ方がいい」
「水をたくさん飲めば痩せる」
このような話を聞いたことがある方は多いと思います。
水分補給は健康や運動にとても大切ですが、「全員が必ず2L飲めばいい」「水を飲むだけで脂肪が燃える」というほど単純ではありません。
水は体温調節、血液による栄養の運搬、老廃物の排出、関節や組織の働きなど、身体を正常に保つために欠かせません。
身体の水分が不足すると、喉の渇きだけでなく、疲れやすい、集中しにくい、頭痛、便秘、運動中のパフォーマンス低下などにつながることがあります。
水分補給が大切なのは間違いありません。
ただし「飲めば飲むほど健康になる」というものでもありません。
大切なのは、自分の身体や生活に合わせて必要な量を摂ることです。

1日2Lは全員に必要?

水分の必要量には個人差があります。
体格、気温、湿度、運動量、食事内容、発熱、下痢などによって必要量は変化します。
また、私たちは水だけから水分を摂っているわけではありません。
お茶、コーヒー、牛乳などの飲み物や、ご飯、野菜、果物、汁物など食事にも水分が含まれています。
海外の基準では、成人の「総水分摂取量」の目安として男性約3.7L、女性約2.7Lという数字がありますが、これは飲み水だけではなく食品に含まれる水分も含んだ量です。
そのため「毎日必ず水を2L飲まないといけない」と考える必要はありません。
普段は喉の渇きや尿の状態も参考になります。
尿の色が濃く、喉が強く渇く状態が続いている場合は、水分不足の可能性があります。
反対に、常に透明な尿が大量に出るほど無理に水を飲み続ける必要もありません。
一気に大量に飲むより、起床後、食事中、仕事の合間、運動前後などに分けてこまめに摂る方が実践しやすいです。

トレーニング中の水分補給

運動すると汗によって水分と電解質が失われます。
そのため、運動前から水分不足にならないようにしておき、運動中も必要に応じて補給することが大切です。
特に夏場、長時間の運動、汗を多くかく方は注意が必要です。
水分不足が大きくなると、体温調節が難しくなったり、心拍数が上がったり、持久力や運動パフォーマンスが低下したりする可能性があります。
ただし、必要な水分量は全員同じではありません。
汗をかく量にはかなり個人差があります。
簡単な確認方法として、運動前後に体重を測る方法があります。
運動後に大きく体重が減っている場合は、それだけ汗として水分を失っている可能性があります。
マラソンや長時間の運動では、水だけでなくナトリウムなどの電解質や、状況によっては炭水化物を含む飲料が役立つこともあります。
一方で「脱水が怖いから」と必要以上に大量の水を飲むのも危険です。
長時間の運動中に水分を摂りすぎると、血液中のナトリウム濃度が低下する「運動関連低ナトリウム血症」が起こることがあります。
不足も摂りすぎも避け、自分の発汗量や運動時間に合わせることが大切です。

水を飲めばダイエットできる?

水そのものに体脂肪を直接燃焼させる特別な効果があるわけではありません。
体脂肪を減らす基本は、長期的に摂取エネルギーより消費エネルギーが上回る状態を作ることです。
ただし、水分補給はダイエットを間接的にサポートしてくれます。
例えば、普段飲んでいるジュース、砂糖入りコーヒー、甘いカフェラテなどを水や無糖のお茶に置き換えれば、飲み物から摂っていたカロリーを減らすことができます。
食事の時に水を取り入れることで、食事中の水分も確保できます。
また、便が硬くなりやすい方では、食物繊維だけではなく水分が不足していないかも確認することが大切です。
水分補給のポイントは、
・無理に2Lという数字だけを追わない
・喉が渇く前後にこまめに摂る
・運動する日は普段より意識する
・汗を多くかく時は電解質も考える
・甘い飲み物を水に置き換える
・一気に大量の水を飲まない
ということです。
水を飲むだけで痩せるわけではありません。
しかし、水分不足を防ぐことは、日常生活やトレーニングを良い状態で続けるための大切な土台です。
ダイエットでは、カロリーやPFCだけでなく、水分補給まで含めて身体を整えていきましょう。

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